第13章 ACADEMIA
同日
死穢八斎會
関連施設付近
ロックロック(ヒーロー3)
「ホッ」
軽やかにビルとビルの間を飛び越えた
ロックロック
「拠点となりそうなポイントか……」
アイズ
グラントリノ
サンイーター(天喰環)
イレイザーヘッド
サー・ナイトアイ
リューキュウ
ファットガム
それぞれが拠点となりうるポイントを捜査。
「私の担当はここね」
廃工場のような廃れた場所
ナイトアイが言うには隠し入口などがあるか注意深く捜索するようにとの事だ。
「そんな忍者屋敷じゃあるまい…し?」
レンガの壁にふと目をやった
何か違和感を覚えた
「あれ?このレンガだけ形が違う」
まさかね、と半信半疑で
そのレンガを押し込んでみると
地面がパカッと開きそのまま落ちてしまった
「う゛あァァ!」
ドンッ!と尻もちをついた時
砂埃が宙を舞った
目や器官に砂が入り込み咳き込んでいると
足音が聞こえてきた
暗がりから現れたのは地崎だった。
「…!オーバーオール…。」
治崎【これはこれは
柳組若頭…ユキさん
お会いできて光栄です】
片手を胸に当て浅くお辞儀をする治崎に
ユキは苦虫を噛み潰したような顔をした
「死穢八斎會の若頭が私になんのようです」
治崎【宮内洋…知ってますよね】
「!」
見知った名前を治崎の口から
出され目を丸くした
「宮内が関わっていたと……
そう言いたいのでしょうが
私が信じるとでも?
もし仮に宮内が関わっていたとして
柳家はクスリは御法度
裏切り者は容赦なく撃ち殺す。
たとえ家族だろうと
それが柳家の契。」
治崎【それは残念だほとんどの柳組に
所属する者が死ぬ事になる】
嘲笑う治崎の言葉にユキは
動揺を隠せなかった。
「デタラメをっ!」
治崎【デタラメなんかじゃありませんよ
コレ 全国中にバラまくにはとても死穢八斎會の小規模な団体では到底叶わない…だが。
柳組は…大規模な組織だ。
大規模な組織程脆いものはない。
綻びを見つけるのなんて簡単だったよ】
個性を壊すクスリを見せながら
愉快そうに目を細める治崎
宮内「姉御」
「!」
聞き慣れていた声が。
何故こんな所で聞こえてくる。
「宮内…お前!」