第10章 HERO!!!
緑谷は爆豪からの攻撃をひたすら避けていた
緑谷「待ってって!
本当に戦わないといけないの?!
まちがってるワケないじゃないか!
君の憧れが間違ってるなんて誰も───!」
緑谷の話を聞かずに攻撃を仕掛けてくる爆豪
爆豪(てめェは……いつだって
後ろにいやがったのに…
どんだけぶっ叩いても
いつも背中に張り付いてやがったのに…!
同じ人に憧れたのに
何で…!何でた…!)
爆豪は戦う気のない緑谷に一方的な攻撃を続けた
緑谷も爆豪からの攻撃を避けて なんとか
自分の話を聞いてもらおうとしていた。
爆豪からの攻撃を避けて避けまくった
何で…!
爆豪は反動で重心が後ろにいき
尻もちをついた
爆豪「って…!」
尻もちをついた爆豪に緑谷が心配して
近寄ってくる。
それが許せなかった爆豪は大声で叫んだ。
爆豪「俺を心配すんじゃねえ!!
戦えよ!何なんだよ!何で!!
何で!!ずっと後ろにいた奴の
背中を追うようになっちまった!
クソザコのてめェが力をつけて…!
オールマイトに認められて強くなってんのに…
なのに なんで俺はっ
俺は………
オールマイトを終わらせちまってんだ」
酷く自分を追い詰めた表情の爆豪
自分の 幼い頃からの憧れを。
近づきたかった。
オールマイトのようになりなかった。
そんな存在の人を自分のせいで
ダメにしてしまった。
その劣等感 罪悪感 不甲斐なさ
全てが混ざったこの思いを。
爆豪「俺が強くて、
敵に攫われなんかしなけりゃ
あんな事にはなってなかった!
オールマイトが秘密にしようとしてた…
だれにも言えなかった!
考えねぇようにしてても…
フとした瞬間湧いて来やがる!
どうすりゃいいかわかんねんだよ!!!」
絞り出すような声
鼻をすする音 涙を拭う腕を…
思いつめた爆豪をみて
緑谷は気づいた。
ずっと…抱え込んで────…!!
僕なんかより………ずっと…!
なやんでいたんだ…考えていたんだ…!!
この戦いに意味なんてないかもしれない
勝ちにも敗けにも意味は無いのかもしれない
ソレでも僕はやなきゃって思った。
かっちゃんの この気持ちを今
受けられるのはボクしかいないんだから!
緑谷「やるなら…全力だ!!」