第10章 HERO!!!
〜10分前〜
爆豪は緑谷を呼び出していた
デク表でろ。
爆豪「テメェの個性の話しだ」
緑谷「かっちゃん…どこまで行くんだよ
マズイよこんな夜中に出歩いて…」
緑谷「ねぇ」
爆豪「…………」
寮を抜け出した緑谷爆豪
爆豪は黙って足を止めない
行先も特に伝えること無くただ歩いた
爆豪の後ろをついてくる緑谷。
小さい時の事を思い出した
何も言わずただ 後ろをついてくる緑谷を。
緑谷「ここって……
グラウンド・β……」
爆豪「初めての戦闘訓練で
てめェと戦って負けた場所だ
ずっときしょく悪かったんだよ……」
なんとなくわかる
爆豪「無個性で出来損ないのハズのてめェが
どういうわけか個性発言しててよォ
ヘドロん時から…いや…
オールマイトが街にやって来たあの時から…
どんどんどんどんどん……
しまいには仮免てめェは受かって
俺は落ちた。なんだこりゃあ?なあ?」
緑谷「それは実力ってよりも…」
爆豪「黙って聞いてろクソカスが!!!」
緑谷「ごめん…!」
爆豪「ずっと気色悪くて
ムカついてたぜ けどなァ
神野の一件でなんとなく察しがついた
ずっと考えてた
オールマイトから貰ったんだろ
その"個性"
個性の移動
っつーのが現実でオールマイトはそいつと
関わりがあっててめェの"人から授かった"
っつー発言と結びついた
オールマイトと会って てめェが変わって
オールマイトは力を失った…
オールマイトは答えちゃくんなかった
だからてめェに聞く」
緑谷(ここまでかっちゃんは分かってる…でも
オールマイトとの秘密……)
爆豪「否定しねぇってこたァ……
そう言うことなんだなクソが…」
緑谷("個性"の話と言われた時…
もう分かっていた。
言いつけを守らなかった報いだった。)
緑谷「聞いて…どうするの……?」
少しの沈黙。
爆豪「てめェも俺もオールマイトに憧れた
なァ そうなんだよ。
ずっと石ころだと思ってた奴がさァ
憧れた人に認められて…
だからよ
戦えやここで 今」
緑谷「何で
ええ?!待ってよ何でそうなるの?!
いや…マズイってここにいること
自体ダメなんだし…!
今じゃなきゃダメな理由もないでしょ」
ワタワタと腕を動かして
必死に止めようとする緑谷に
爆豪は酷く落ち着いた顔で言った