第10章 HERO!!!
白い毛の猫だった。
「にゃ────…にゃっ!」
(いったぁ!…何これ!?)
切島「この猫……」
障子「今の現状をみて先生だと
思っていいんじゃないか」
轟「たしかにそう考えるのがいいかもな」
梅雨「口田くんの所へ連れていきましょ」
麗日「そっか!その方がいいよ!」
瀬呂「じゃ…行こうかネコちゃん」
「にゃっ!にゃー!」
(ちょっと!急に持ち上げないでー!)
共有スペースから口田の部屋まで
瀬呂の洋服を爪でギュッとして離れなかった
尻尾は垂れて怯えているようだった
瀬呂「なんかすげぇ可愛いんだけど…」
ほら俺の事離さないと自慢げに話してくる瀬呂に
切島はいいなァと言って頭を撫でる
「みゃ────!」
(たっか────怖い無理無理!)
轟(かわいいな)
麗日「轟くんネコ好きなんやねー」
猫をみて羨ましそうにする轟をみた
女子2人はほのぼのした。
口田「先生ですか?」
((でた!生き物ボイス!))
「にゃーにゃー!」
(そう!そうです先生です!)
口田「先生だったよ…」
瀬呂「今の状態が先生のままだったら
結構な興奮ものだよなー」
頭を撫でながら言う瀬呂にユキは
何を言ってるんだ!
と瀬呂の頬にパンチを喰らわす
瀬呂「ぶっ!」
((猫パンチ……!!!))
瀬呂「ネコになっても
パンチの威力ハンパねぇって」
頬を撫でながら涙目になる瀬呂
口田「……先生怒ってるけど」
切島「お前が変な事言うからだぞ」
梅雨「さいてーね瀬呂ちゃん」
瀬呂「俺が悪いってのかよー!」
「にゃー…」
口田「下ろしてって…言ってるよ」
はいはい仰せのままにと言いながら
瀬呂は膝付き床に下ろした
「にゃっにゃーにゃにゃー」
口田「ありがとう 私の事はいいから
もう寝なさいって」
麗日「そんな!先生その身体でどうするん?
部屋にも入れへんよ?」
「にゃ…にゃー」
(そ…うだった)
切島「いいぜ 俺が面倒見てやるぜ先生」
「にゃ…」
ひょいっと持ち上げると皆の意見なんぞ聞かずに
そそくさと自分の部屋に入っていった
麗日「ずるーい!私の部屋で
一緒に寝たかったんに!」
轟「あ…」
麗日
(轟くんも…一緒に寝たかったんやね…)
下から上がってきた上鳴
上鳴「なァ先生見なかった?
俺先生のスマホ持ったままなんだけど……?」