第9章 HERO!!
お爺「あん時は本当に感謝してる…
だがな、俺はユキが
ヒーローになるなんざ認めちゃいねーのよ。
たった一人の家族なんだ…
嫁も娘夫婦も死んじまった。
これで…ユキまで先に行かれちゃ…」
オールマイトは柳義成を見つめた
柳は一筋の涙を流した。
お爺「男が泣くもんじゃねえな」
オールマイト
「そんな事ありません。
それに、ユキさんはこの数年で
立派に成長しています。
たった一人の家族…
お爺様を哀しませるような事は絶対にしませんよ」
お爺「…お前さん
やっぱりユキを…狙ってるな…」
毎回毎回この事ながら
オールマイトはその言葉に顔を赤くして
違いますよと否定する
否定したらしたで
「うちの孫娘の何処に不満があるんだ」
と言われるのだ。
お爺「オールマイト…俺は老い先短い。
あの時の様にユキを…守ってくれ。
さァとっと帰りな !
ジジイの長話に付き合わせて悪かったな
お前さんの傷口開いたら大変だ」
オールマイトは助けたのは私ではなく
一緒にあの場にいたイレイザーだと
言い出せないまま
十数年経ってしまっていた
なんども言おうとしたがタイミングよく
話を逸らされてしまっていた
不器用な優しさにオールマイトは
クスクス笑いながら
柳義成に見送られて屋敷をでた。
そしてオールマイトは
拳を握りしめ
オールマイト
「…ケジメをつけに行こうか。」