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What color?~黒子のバスケ~

第2章 水色~黒子~


何ていうんだろう。
上手く表現できないけど。
凛としてる、とか…そういう感じ、かな。

私が知らない、見たことない顔つき。
目も…何だか鋭い感じがする。

バスケをする時の…集中した真剣な黒子くんて、こういう顔するんだ。

(こんな黒子くん、初めて見た)

クラスや委員が一緒でも、私はこういう黒子くんを知らない。
見たこともなかったし、想像したこともなかった。
何だか黒子くんが、男の子に見えた。

(って、や、元々黒子くんは男の子だけど)

自分で自分に突っ込みながら、私は、ちらっと、またちょっとだけ、黒子くんを目で追いかけた。

(挨拶した時の…あれ。黒子くん気がついた、よね)

最初に挨拶したあの時、私は黒子くんから目を反らした……。
そんなつもりなかったけど、黒子くんと目が合いそうになったら、咄嗟に反らしちゃってた。

そもそもバスケ部に誘ってくれたのは黒子くんで、でもその時の私は断った。
なのに他の人(カントク)の誘いは受けて入部してるって、黒子くんにしたら、やっぱり面白くないかなって思ったら、真っ直ぐに顔…見れなかった。

けどさっき、また目が合って…その時は、もう逃げちゃダメだと思ったから。

『練習、頑張ってね』

ほんの一言だったけど、実はすごくどきどきした。
そんな私に、黒子くんはいつもの優しい顔で返してくれた。

『はい。そちらも無理せずに頑張ってください』

それだけのやりとりだったけど、すごく嬉しかった。
何か、にやにやしちゃいそうなくらい(頑張って顔引き締めたけど)。
何でかな。でも本当に、すごく嬉しかった。

成り行きというか、勢いに押されてというか、何となくここに来ちゃった私だけど。
まだ初日で、この先どうなるかなんて全然分かんないけど。

まだほとんど会話もしていないから何とも言えないけど、部員のみんなも良い人そうだし(カントク曰くちょっと個性的ではあるみたいだけど)。

そういえば、私の人見知りも今のところ大丈夫そうだし…ってそんなこと気にしちゃうのが、そもそも良くないんだよね、うん。

あ、でも、何か火神くん、私のこと睨んでたような(っていうより、実際ちょっと絡まれたし)。
あの人、身体も大きいし、目力もあるし、ちょっと威圧感があるんだよね。

って、いやいやいや、だからそういう風に考えるのが良くないんだから、私。
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