• テキストサイズ

What color?~黒子のバスケ~

第2章 水色~黒子~


カントクの説明を受けながら、緊張した△△さんがあわあわしているのが、ここからでも分かります。
慣れるまでは大変かもしれませんが……。

(頑張ってください、△△さん)

僕にお手伝いできることなら、何でもしますから。
彼女を想うと、心が温かくなります…が。

ぱしっ!

飛んできたボールを咄嗟にキャッチすれば、犯人は(何となく分かってましたが)火神くんでした。

(危ないじゃないですか)

浮かんだ気持ちのまま、咄嗟に口にしようとしましたが、やめました。

今は部活中です。
ボールが飛んでくるのは当たり前といえばそうですし、火神くんのことですから、絶対(余計なことまで)言い返してくるに決まってます。

なので、そのまま練習を続けていると、火神くんは面白くなさそうに眉間を寄せました。
やっぱり、さっきのはわざとだったみたいです。
かといって、僕がそれに乗る理由もありません。

あくまでいつも通りな僕に、火神くんもいつも通りに戻った…と思ったのは間違いでした。

休憩時間になって、みんながそれぞれ自分のドリンクやタオルに手を伸ばす中、

「おい、お前」

そう言って唐突に火神くんが絡んだのは、

「え、は、はい!?」

それまで入力作業をしていた△△さん…でした。

驚いた彼女は動かしていた手を止めたまま、その場で固まってしまいました。

そうでなくても大柄な火神くんに対して、△△さんは他の女子よりちょっと背が低い上に、今は椅子に座っているせいで、更にその差が広がっています。

しかも火神くんは何やらしかめっ面で、これでは女の子に怖がるなという方が無理というものです。

「か……」

火神くん…と、僕が呼びかけようとした、でも、その前に『それ』は炸裂しました。
/ 278ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp