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What color?~黒子のバスケ~

第3章 青色~青峰~


「何こっち見てんだ」
「いえ、別に」
「テツ、てめっ」

んな感じで、俺はいつの間にかテツと喋ってたんだが、もちろんチャラ男の動きも視界からは外しちゃいねえ。

妙なマネしたらシメてやんぞ、ってのは、恐らくテツも同じだったらしい(こいつのことだからシメるまで考えてるかは知らねえが)。

だが予想に反して、△△と冴木は妙に楽しげだ(それはそれでムカつくが)。
一体何を話してやがんだ、と思ったら。

「久しぶりにバスケしないか?」
「はあ?」
「今…ですか」
「4人いるから、2対2で、軽くさ」

2対2?
いきなり、何考えてやがんだ。

しかも言い出したのはそっち(冴木)のくせに、組み合わせがこれまた揉めた。
まあ、4人しかいないってことは、当然ペアを組むってことになる。

別にただの遊びだ。
どう組もうが、どうでも良いっちゃ良いんだが。

「大と…あ、君、そういえば名前聞いてなかったね。もしかして、大と同じでバスケしてたりするのかな」

ごめん、忘れてた…っていう冴木はマジでテツの存在を忘れてた、つか、もしかしたら気がついてすらなかったかもしれねえ。

それ自体はよくある展開だが、冴木が言うと、何かムカつくぜ。
んなワケで、わざとダンマリ決め込む俺の脇で、

「……黒子と言います。学校は違いますが、バスケ部です」

言葉遣いはいつも通りにしながら、けどちょっと低い声でテツが冴木に応じた。

テツなりに、色々ムカついてるのが俺にも分かる。
ま、冴木には通じてねえみたいだけどな。

「そっか、黒子くんか。じゃ、改めてよろしく」
「よろしくお願いします」
「黒子くんもバスケやってるとなると…そうだな。大と黒子くんがペアになっちゃったら、それこそ遊びにもならないよな。俺としては○○ちゃんと組むのは楽しそうだけどさ」

冴木…いや、もうチャラ男で良いぜ、こんな奴。
何気に△△と組む想像とかしてんじゃねえ。

「んなこと、いつ決まったんだよ」
「組まなくて良いです」

冴木と△△のペアは、冴木がわざわざ言い出さなくたって、最初っから却下だ。
俺とテツにバッサリ切られて、チャラ案は撃沈した。
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