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What color?~黒子のバスケ~

第3章 青色~青峰~


けど、一人だけ、そんな俺らと反応の違う奴がいる…△△だ。

「え?ちょっと、黒ちゃんまで何言ってんの?」

△△にすりゃ、テツの台詞は意外だったらしい。
って、俺は相変わらずスルーかよ。
ま、良いけどよ。
それより今は…この冴木だ。

「何で平日のこんな時間に、社会人がいんだよ?」

サボりか?おい…なんて茶化してやると、冴木は頭を掻いた。

「別にサボってるわけじゃないぞ、失礼だなぁ。今の俺は外回り中なの。今は別んとこに一人暮らししてっけど、たまたまた実家の傍まで通りかかったら、前とは違うけど、このコートを見つけてさ。たまたまボールも転がってたから、何か懐かしくなっちゃってね。けどホント、下手になっちゃったよなあ、俺。ま、元々上手い方でもなかったけどさ」

ちょっとショック、なんて呟いてやがるが、俺の知ったことか。
大体、昔はガキで気づかなかったが(逆に気さくな奴だと感じてたくらいだ)、何かにつけて、△△に笑いかけたり、触ろうとしやがって。
マジでチャラいぜ、この男。

人見知りの△△も、あの頃はこいつの気さくさっつーか気安さに、すっかり懐いちまってたしな。
って△△を見たら…今もかよ!
△△は警戒心ゼロで冴木の奴に笑顔で答えてやがる。
このバカ!もっと警戒心てやつを持ちやがれ!

俺はこっから離れたくてしょうがなくて、ちらっ、とテツを見た。
すると、どうもテツの奴も同じ心境らしい。
まあ、そうか。
テツにすりゃ、冴木なんて初対面だしな。
それでこの光景とくりゃ、面白くねえか。

「おい、テツ」
「はい」

それだけで意志疎通は十分ってくらい、俺とテツの考えは一致してたらしい…んだが。
その間に冴木の野郎は、相変わらず△△に話しかけてやがる。
見てると冴木の奴にも腹が立ったが。

「ったく、あいつもあいつだ。嬉しそうに懐きやがって」
「先ほど、営業だと言ってましたが、確かに打ち解けやすい雰囲気を持っているみたいです。だから○○ちゃんもああやって話せるんでしょう」
「感心してる場合かよ。んな無防備でいたら、ロクな野郎に引っ掛からねえぞ」
「……………」

って言った傍から、テツが俺を見てきやがる。

(おい、どーゆー意味だコラ)
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