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What color?~黒子のバスケ~

第3章 青色~青峰~


「これは信用してくれてるってことで良いのかな」
「ご想像にお任せします、と言いたいところですが」
「ですが?」
「○○ちゃんですから。もちろん、信頼してます」
「ありがとうございまーす」

柔らかい黒ちゃんの表情。
小さい頃から見慣れた、黒ちゃんのそんな表情は、すごく私を安心させてくれる。
それに、その言葉も……。
私はちょっと照れくさくなって、わざとふざけるみたいに返した。

そうしたら、黒ちゃんが少しだけ、目を伏せた。
迷ってるっていうより、何だか、すごく、穏やかな感じ?
何だろう?って思ってると、

「今の僕の光が、彼なんです」
「そうなんだ」
「はい」

黒ちゃんの言葉で、私は納得した。
黒ちゃんは、自分の新しい『光』を私に紹介しようって、そう思ってくれたんだ。
だから、ここで三人で待ち合わせた。

(そっか。そうだったんだ)

私はすごく嬉しかった。
高校入学してから初めて会えたのも、元気そうなのも嬉しかったけど、こんな風に、新しい相棒を紹介してくれたことが、すごくすごく嬉しくて、それ以上に。

「良かったね、黒ちゃん」
「はい」

目を細めて、やっぱり嬉しそうに笑い返してくれる黒ちゃんに、また私は嬉しくなった。
中学の頃、黒ちゃんの光は青峰くんだった。

黒ちゃんが1軍に上がるまではよく練習を見に行ったり、応援に行ったりもしてた(だって1軍とはそもそも練習場所が違うし)。

けど黒ちゃんが1軍に上がったら…そこには、青峰くんがいて。
あの頃の私はまだ、青峰くんの姿を見たくないって思っちゃってたから、自然、私は1軍で練習する黒ちゃんの応援からも、足が遠のいてしまった。

小学校の『あの出来事』は、黒ちゃんも知ってたから、そんな私に何も言わずにいてくれたけど。

その後、黒ちゃんもまた、もちろん私とは違う理由だけど、青峰くんから離れていくことになった。

離れるっていうより、黒ちゃん達の場合は、価値観とか考え方とか、そういうものの違いだった…ような感じがした。

黒ちゃんが話してくれた時に感じた、これはあくまで私の印象ではあるけど。
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