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What color?~黒子のバスケ~

第3章 青色~青峰~


別にテツの笑顔になんざ、興味はねえ。

ねえけど、どっか妙に柔らかいっつーか、俺が知ってるのとは何か違う。
そして、それは……。

気が付いて、俺は自分のイラつきの原因が分かった。
△△もテツも、笑顔は笑顔でも、俺が知ってるのとは違ったからだ。

柔らかいっつーのか、上手く表現できねえが、他とは違う。
他の奴よりも気を許してるような、そんな、ほんのちょっとの違いかもしれないが、俺には…そう見えた。

それはもしかしたら、昔の俺が持ってたからかもしれない。
一度は持ってた、身近にあったから、だから気づいちまつのかも…つったって、そんなもん、俺はとっくに失くしちまった。

今の俺に、△△はもう笑わない。
それどころか、片づけを済ませた△△はテツを見る。
何も言わねえけど、それだけテツは頷いた。

「そうですね。それじゃあ」
「うん」
「帰ろっか」「帰りましょうか」

何だ、この妙な息の合い方は?(っつーか、思いっきりハモってたじゃねーかよ!)

何かと分析やら解析好きなさつきは、勝手に俺の行動やらパターンやらを把握してるとこがあるが、俺はさつきのことなんか、ほとんど何にも知らねえし、興味もねえ。
こいつらみたいな、妙な意思疎通みたいなもんだって、あったためしがねえしな。
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