第2章 水色~黒子~
-黒子side-
部活の練習は、いつもあっという間に時間が過ぎてしまいます。
それはいつものことですが、今日のように委員の仕事などでみんなよりスタートが遅れた日は、特にそう感じることが多いです。
だからといって委員が面倒だと思ったことはありません(自分から望んでなったわけですし)。
委員の仕事もバスケも、僕にはどちらも大切で有意義な存在です。
好きなことをしていると、時間はあっという間に過ぎてしまう。
バスケはもちろん…それから、図書室で過ごす時間も……。
(図書当番は、ちょっと違うかもしれませんが……)
当番が好きというより、一緒に当番をする△△さんとの時間が、僕にはとても……。
居心地が良いとか、楽しいとか、嬉しいとか。
言葉で表現するのは自分でも難しいですが、とても大切だと思えるのは、確かです。
しゅっ!
練習が終わった、誰もいないゴール下で、僕はシュートを打って。
「あ……」
外してしまいました。
結構、近い距離からだったのに……。
誰もいなくて良かったです。
ボールを拾いながらドリブルすると、誰もいない空間ではいつもより大きく響いて聞こえます。
しゅっ……。
もう一度シュートしたら。
ぱすっ。
今度は入りました。
「………」
部活中は練習に集中していましたが、こうしていると、図書室でのことが頭をよぎります。