• テキストサイズ

What color?~黒子のバスケ~

第2章 水色~黒子~


(そういえば…そうだ)

私としては、もう十分バスケ部に馴染めたつもり…とまではさすがに思ってないけど、引っ込み思案の昔の私に比べたら、比較にならないくらい早さで馴染めてきてるかもって思ってたし、そもそもこんなに溶け込めるなんて思ってなかった、なんてことを、本当に何となく口にしたら。

(ダメ出しされたんだった)

そうだ、それで……。

『ふっ、まだまだね』

ってカントクが言い出して。
それで、気がついたら、先輩達に『○○』って呼ばれる流れになってて(この方が親しみがあるでしょ?とか何とかカントクが言ってた気がするけど)。

しかもカントクからは、もう一つ『お願い』という名の注文がついちゃったりもして。

(できる気がしないんだけど……)

それなのに、話の途中からみんな異様に盛り上がっちゃって(特にカントクが)、で、更に気がついた時には、もうじき休み時間が終わるからって、木吉先輩が教室まで送ってくれて……。

(今に至る…んだよね……)

そういえば下の名前で呼ばれるのって、女子の友達とかなら全然普通だったけど、男子に呼ばれるのって初めてで、何か…無性に恥ずかしかった。
しかも相手は先輩だったし……。

でも嫌な感じとかは全然なかったから(やっぱりちょっと恥ずかしいというか、慣れない感じはするけど)、そのまま受け入れてたら、黒子くん達の方がびっくりした顔してたっけ。

私だって、最初はもちろんびっくりしたし、慣れなくて、ちょっとどきどきもしちゃったけど。

考えてみたら私、男子の友達って今までいなかったから、余計そういうのに慣れてないんだなあって、今更だけど、思っちゃったりもしたし。

だから下の名前で呼ばれるのは、ちょっと恥ずかしかったり照れちゃったりもするけど、その反面、何だかくすぐったくて、新鮮な気分だった。

あ、でも、男子…っていっても先輩だから、男友達っていうのとは、やっぱり違う…よね……。

そういう風に考えるなら、やっぱり同学年…ってことになるのかな。

授業中なのに、今日の私は何だかそんなことばっかり考えちゃってる。

(いけない、いけない。ぼーっとしてるの先生にバレたら大変だ)

なんて思いながら、やっぱり頭では色々考えちゃう。

同学年で…っていうなら……。

(黒子くんとか、火神くん…とか?)
/ 278ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp