• テキストサイズ

What color?~黒子のバスケ~

第2章 水色~黒子~


僕は席に着いて、いつものように本を開きました。
でも…文字を見ても、何も頭に入ってきません。

代わりに入ってきたのは……。

「なあ。何か最近、△△ってかわいくね?」
「あ、それ、俺も結構思ってた」
「笑ってるとことかさ、何か良いよな」
「だよなー。あー、俺、告っちゃいたいかも」
「え、△△ってフリーだったっけ?」
「だろ、多分」

クラスメイト達の、そんな雑音ばかりでした。

「……………」

石嶺さんとのことが解決してから、△△さんの中でどんな変化があったのか、何かが吹っ切れたのか、詳しいことは僕には分かりません。

でも△△さんの笑顔や雰囲気が、前にも増して明るく、柔らかな感じがするようになったのは、僕も感じていました。

そしてそんな△△さんの変化は、今まで何も感じていなかったクラスの男子の目にも、止まるようになったみたいです。

(近い内に…なんて、考えてる場合じゃないですね)

△△さんの気持ちが何処にあるのか、誰か好きな人がいるのかを、僕は知りません(見たところ特定の相手は今のところいないようですが)。

僕が△△さんに告白することで、今までの関係も、もしかしたら失くしてしまうかもしれない。

だけど、それを恐れていたら、何も変えられないし、進めない。
僕はもう、このままではいたくないんです。

(そういえば…明後日は……)

明後日は部活が休みだったことを、僕は思い出しました。

(明後日……)

僕は△△さんに気持ちを伝えようと思います。

△△さんは、僕と二人きりになるのを避けようとするかもしれませんが。

それでも…僕は……。

(君に知って欲しいんです。僕の、気持ちを……)
/ 278ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp