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What color?~黒子のバスケ~

第2章 水色~黒子~


高校に入学してからの美由は、最初は普通に私に話しかけようとしてたらしい(私からすればクラスも違ったし、そもそも忘れたい相手だったけど)。

それから色々と、どうにかやり直せないか、近づけないかと考えても、当の私は美由を避けていて、気がついた時にはエスカレートしていった、っていうのが、まあ、大体のところ…というか、美由の言い分だった。

でも、もう何もかも今更だと、私は思う。
美由とは確かに友達だったし、親友って呼べるくらいに仲が良かったこともあった。
だけど、全部終わったことだ。

今の私にとって、美由は友達じゃない。
これからもきっと、もう友達にはなれないし、なりたいとも思えない…と思う。

私は高校に入ってから、初めて『友達』って呼べる人達を見つけたし、私を信じて、こんな風に傍に居てくれる仲間にも出会えた。

そんな大事な人達を傷つけたり、迷惑をかけたりするようなことなんて、絶対にしたくないし、させたりしない。

(っていっても、迷惑は…すごく掛けちゃったけど)

でも、とにかく、私の答えは決まってる。

「元になんて、戻れないんだよ、美由」
「○○……」
「本当は、自分でも分かってるんでしょ」

美由がまだ同好会を作ってないって話を黒子くんから聞いて、私も、私なりに美由のことを調べたことがある。

美由のクラスに同中の子がいるっていう友達を通じて、美由には友達らしい友達がいないことも知った。

休み時間も、いつも一人。
同好会の仲間を集める様子もない。

何を考えてるのかと思ったら、

「同好会は二人から設立できるから。○○と二人で始めようって、思って……」

泣きながらそんなことを打ち明けられて、私は驚くとか以前に、呆れた。

「ありえない」
「……分かってるよ、もう…」

最初は、どんなことをしても…って思いつめたけど(まあ、実際付きまとわれたし)、今は諦めたから、と美由は項垂れている。

私はもう、美由に関わる気なんかない。
これからだって全然ない…けど。
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