第2章 水色~黒子~
何だか色々予想外の出来事でしたが、これはこれでとても楽しかった、と感じる僕の横では……。
「重いってば!」
△△さんの頭に、腕を乗せる火神くんを発見です。
逃げようとする△△さんを援護するように、僕は脇に回りこんで。
びしっ!
「ぐぉっ!?」
火神くんの脇腹を攻撃。
その隙に△△さんは安全圏(?)への退避に成功しました。
「くぅろぉこぉぉぉぉ~~」
脇腹を押さえながら火神くんが何か言ってますが、火神くんのスルーにはもう慣れています。
僕は綺麗に流しながらボールを片付け、△△さんも思い出したようにパソコンへ戻りました…その途端、
「え……」
立ち尽くした△△さんの目の前…パソコンに挿してあったはずのUSBが、消えていました。
「何で?」
見る間に△△さんが蒼ざめるのが分かりました。
何かの弾みでUSBが抜けてしまったのかもしれない。
そんなことを言いながら、必死に床を探そうとする△△さんを、カントクは制止しました。
「大丈夫よ、△△さん」
「え?」
「心配ないわ」
「でも……」
わけが分からないという表情の△△さんに、僕も頷きました。