第9章 アカデミー夏祭り
「じゃあ、毎年恒例、太鼓で始めまーす!」
やぐらの下にいる子供達と一般客、多くの関係者達の大歓声が沸き起こり、カカシは皆に手を振って笑顔で準備を始める。
私とパックンもそばにより、
その雄姿をキラキラして見つめている。
ドドン!ドドドドドドドド!ドドン!!
と、音楽と共に大きな太鼓の音が地鳴りのようにアカデミーのグランドに響き渡り、皆が期待し、眩い瞳をカカシに向けている。
隣から小太鼓の音が響きだし、音色が重なり、圧倒されるパフォーマンスに身震いしがら、ずっと目を逸らさずに、カカシを見つめていた。
カカシが私の視線に気づいたのだろう。
一瞬こちらをチラッと見つめ、ニコっと笑う余裕たっぷりのカカシがいた。
ボッ!!っと、
瞬く間に真っ赤に顔を、赤く染めてしまう。
ドクン、ドクン……と、
心拍数を最高潮に跳ね上げていく。
ドッドッドッド……息荒く興奮していく私は、それを隠すように口元に手を置く。
「こ、こんなの反則だよ……」
真っ赤になりながなら小さく呟けば、身体が熱く、火照り出している。
彼にとっては何て事ないリップサービスなのかもしれない…それでも、私にとっては全くの別物に感じてしまう。
「ふふ、凄いね……火影様、さすがだね。」
諦めたように一人言を呟いた。
カカシからもうずっと…目が逸らせず、
心から惹かれ、恋に完全に落ちている。
カカシを……本気で好きになったんだと
この時、ハッキリと気づいてしまった。