第9章 アカデミー夏祭り
中には運動場が広がり、真ん中には大きなやぐらがある。
関係者は飾り付けをつけたり、大変そうだ。
ドンドンドン、ドン、ドドドド……
地鳴りのように響く太鼓の音がするやぐら方へ目を上に向けると、六代目が太鼓の練習をしている。
今、カカシは口布をはずし、木ノ葉隠れ里のマークが胸に刺繍された法被を身につけ、頭には鉢巻姿だ。昨日とまったく違う姿に目が離せない。
「……カッコいい……」
思わず口から漏れてしまうぐらい、見惚れていて、右肩に乗るパックンの声がする。
「歴代火影は毎年太鼓を叩くのが伝統らしいぞ。」
「あ、そうなんだ……へぇ……」
気の利いた言葉が出てこない。それぐらい、カカシを真剣に見ていた。