第7章 一楽
「カカシ、美味しいね!」
キラキラした瞳でみつめるが、
いつもと同じだよ、って言ってあんまりリアクションがない。
「同じじゃないよ、私と食べてるじゃん、二人で食べたらもっと美味しいよ。」
私が小さい時、祖母はまだ若くて、幼い私の為に働いていた。だから私はいつも一人で食べていた。
「…もっと美味しい?」
「もっと美味しい。だって感想とか言いあえるし、時間を共有出来るし。あ、少し頂戴?私のもあげるから。」
「えー、ヤダ自分の食べなよ。」
「えー、ケチー、あ、炒飯いる?餃子は?」
「どんだけ食べたいんだよ、ホラやるから。」
醤油ラーメンを少しもらって食べてみた。
「んん!あ、サッパリして美味しい、カカシもいる?味噌ラーメン。」
ニコニコしてカカシに聞く。
「要らない、よく味はわかってるし。んー、じゃあ炒飯頂戴。ご飯もの食べたくなってきた。」
ハイどうぞ!と満面の笑みで渡せば、なぜかビックリした顔をしている。
「ん?なんか変な顔してた?」
「いや…別に何も……。」
カカシが前を向いて食べている。
「ふふっ、さんって…本当に綺麗ですねー。笑顔が特に綺麗で、更に可愛いですね、女性の私でも、今ドキッとしましたよー。」
アヤメさんが笑顔で私に話しかけてきた。
いやーそんな照れますねーとか言ってたら、カカシが声をだす。
「オレはドキッとなんかしてないよ。」
「ハイハイ、わかってるよ、それぐらい。」