第1章 藍ノ里
私は、少し悩んでいた。お金で大体は解決出来るのだ。報酬金額を気にし出した。
「任務の報酬次第ですね、いくら?安かったら私はやりません。命懸けなんですから、誠意を見してくださいよ。なんせ火影を殺すんですから。」
その言葉に反応してすっと立ち金庫を開ける。そして目の前に、
ドサドサーー……と置いた大量の札束を
目をキラキラして見てしまっていた。
幼い頃から祖母と二人で暮らし、生活は貧しく貧相な生活を送っていたせいで、お金を一番に考えるようになっていた。
「ワシの大事な息子の敵討ちしてくれ、この通りだ、頼む。あの…はたけカカシが憎くてたまらん。やってくれんか?」
恰幅の良い長が涙をボロボロ流して息子を嘆いている様子を、同情した目で見つめている。やはり自分の息子が己よりも先立つというのは、やはり苦痛で悲観になる。
「総長、失敗しても帰ってきますからね?死にたくありません。」
「失敗前提で話をするな。この、藍ノ里の忍びだとバレなければ帰って来い。バレたら自決しろ。戦争になるからな、お前が見つかってこの事が知られて見ろ、この里は撲滅されるぞ。そこは受け入れろ。」
「御意!」
戦争という言葉にビクっと反応していた。
自分の両親を戦争で亡くしたからだ。
やはりトラウマになる。