第6章 旅人として
「中まで確認するわけ?」
流石に私も二十七歳、ぴちぴちではないが、結婚適齢期のナイーブな…ナイーブではないが、一応女性だ。何なんだ、コイツは、と六代目を見つめるが、まぁ普通な顔をしている。
「だって、の潜伏場所になるでしょ?お前、誰かと連絡取るじゃない。オレはそれを阻止しないとダメなの。」
ゼロと今すぐ連絡とりたいに決まってるじゃない!と心の中で突っ込んだ。
「だから私は旅人で何も企みは無いです!」
企みは…ありまくりだな…、白けた笑いが込み上げそうになる。私はまだまだ諦めてはない。こんな奴必ず仕留める、さっきのは情緒不安定になってしまっただけだ、と、自分に言い聞かせ、まだ出来ると、喝を入れる。
押し問答をかれこれ五分ぐらいしたが、もう、簡単に私は諦めることに決めた。
「分かったよ、もういーや、仕方ない。どうぞ。」
ドアを開け、私が先に入り、ドアを開けていた。火影が、私と同じ宿にいる…。シュール過ぎて笑えない。
だが、もうそんなことは全部関係ない。
とにかく、我慢の限界だった。
ご飯食べたいし風呂に入りたい、とにかく欲求が勝ってしまった。