第6章 旅人として
「んー、じゃあハイ、これだけ渡してやるから、足りなくなったらまた教えろ。あ、後このカバンの中の手提げ袋ってお泊りするやつに必要な物とかでしょ?はい、これ。」
渡されたのは一万両。百分の一のお金が返ってきた。殺してやろうか、今すぐに…と目に殺意を光らすが、私を見ても何にもリアクションを見せない。むしろやる気が無さそうだ。
しかも…確認しないとダメなのは百も承知だけど……下着ー……もういーや。
「ありがとうございます。じゃあ私は三着程度服を買い、宿に行きますね。」
ではでは、と言いながら見つけたお店に入ったが、店の店員さんが私の後ろを見て驚いていたから、私が振り返れば、長身なターゲットがボーっと背後に立っている。
「お前の行動監視しないとダメだからな、何し出すか分からんからな。」
「きぃ…黄色のこの服可愛いと思わない?」
「何突然、黄色とか目立ち過ぎでしょ。」
あははー、笑いながら、ド、ド、ド、ドっと心臓を早く鳴らしている。
"きぃんもーーー"
言いそうになった言葉をグッと堪えて、私は服を買って、宿に向かう。
まだ彼は付いてくる。
里を潰す重大犯罪人だと思っているのか?よく分からない、だいたいカカシは火影の仕事があるんじゃないの?そんなことを考えていると、もうドアの前に付いた。