第4章 木ノ葉隠れ里 阿吽の門
次々と通行証を確認して阿吽の門に入っていく。次の番は私だ。
ドクンドクン…心拍が一気にあがる。
私は、門に二人立つ男に通行証と顔を確認してもらう。すると、一人の男性がもう一人の、男に耳打ちした。
門番が私に笑顔になりながら言う。
「ようこそ、こちらにお越しください。」
「っ⁈え、…あ、はい。」
私にだけ声をかけられ、不審に思いながらも横に寄った。オドオドしながら横に寄れば、門番の一人が合図のように手を挙げた。
「コイツだ!!!捕まえろ!!」
ダダダダダと、私の周りを十人以上の忍がクナイや刀を持ち、私の首や腰や心臓を守る胸、そして目に刃を向け、一気に臨戦態勢に入り、辺りは緊迫している。
ザワザワと一般市民の好奇な目に晒されながら、仕方なく両手を顔の位置まで挙げた。
「一瞬でも動けば反抗の意と捉え、貴様をこの場で処刑する。大人しく付いて来い。」
流石の私もここまで急所を狙われていては反抗出来ない。諦めて溜息をついた。完璧なはずだが、木ノ葉隠れ里の人間の方が一枚上手だったらしい。