第4章 木ノ葉隠れ里 阿吽の門
前回の様子とは違うように私たちは変装して、旅をする証明書を偽造し、通行門である、阿吽と描かれた門の前で、百人ぐらいいるだろうか、順番待ちをしている。
関係を知られたくないゼロとは離れた位置で並んでいる。
ゼロにアイコンタクトでコチラを少し見た。ゼロは無事に通過出来たようだ。ホッと胸を撫でおろした自分がいた。
意外にも、木ノ葉の隠れ里には毎日大勢の観光客や旅人が出入りし集まっている。
こんな隠れた里なのに、ここまで並んでいるという事は、この地が人々に慕われている証拠だ。
偽造通行証は完璧な出来栄えだ。大丈夫なはず、毎回これで引っかかって止められた事は一度もない。
次はヘマはしない。
失敗は一度きりで十分。
情なんかない。
「……あれは違う。」
小さく小さく自分で自分を否定した。