第2章 ファーストコンタクト
さっき桃ちゃんと一緒に帰ったはずの
リョーマくんが目の前に立っていた
「リョーマ君!どうしてここに?…桃城君と帰ったんじゃ?」
帽子のつばを触り
「…アンタの様子がおかしかったから引き返してきた」
顔を隠しながら、ボソッと呟いた
「バレちゃったか…実はね、私、帰る場所無いんだ」
やっぱりリョーマ君は鋭い。
頑張って芝居したのに、バレてたなんて恥ずかしい…
「家出した不良娘って事?」
不良娘ってのは引っかかるけど、間違ってはいない
実際帰る場所無いし。
「まぁ…そんな所かな」
「ふーん。じゃあ…家に来る?」
え…今なんと?
「急に行ってご迷惑じゃ無い?」
「オヤジと母さんには上手いこと言うから、大丈夫。」
さ、行こう
「うん!」