第6章 ◆湯浴み絡み ★☆☆☆☆
指摘されたためか、皆と分かれても私と長谷部さんの間の距離は埋まらず、どこかぎこちない。
この後は、いつものように二人で私の部屋へ行き演練の反省をすることになっている。
せっかく長谷部さんに時間をとってもらっているのに、私ったらこんなことばかり気にして、ダメな審神者だ…。
部屋に入り、お茶を飲みながら二人だけで反省会を終えた。
このまま夜までお別れなのも寂しくて、私はまだ話を続ける。
「長谷部さん…今日はびっくりしました。皆がいるところであんなこと言うなんて…。私、顔に出ちゃうんですから…」
叱ったつもりはないけれど、長谷部さんは私の機嫌をうかがう表情を見せ、
「申し訳ありません。……お嫌でしたか?」
と言った。
「嫌ではありません! でも、あんなこと言われたら…私、その……夜まで待てなくなっちゃいますから」
正直に白状した。長谷部さんに囁かれてから、前の夜のことを思い出して体が疼いているのだ。
もう心だけでなく、体まで、長谷部さんなしでは耐えられなくなってしまったようだ。
「…主…そのようなことを言われると、俺も…夜まで待てなくなりますよ」
私から長谷部さんに対しては何も気持ち良いことをしてあげられてないのに、なぜ?と思った。どういう意味だろう。深い意味はないのかな。