第6章 ◆湯浴み絡み ★☆☆☆☆
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翌日、長谷部さんは一日不在だった。
彼と顔を合わせるのがあまりにも恥ずかしくて、ほんの一日の遠征に、太刀や打刀の皆さんと一緒に行ってきてもらうようお願いしたのだ。
お見送りをしたとき、少しぎこちなかったかな…。
そりゃそうだよ、私、昨夜はなんだかとんでもないことを口走っていた気がするもの…。
『お願いします…いかせてください…』
『長谷部さん…お願い…』
『…拗ねました』
ああもうっ! ばかばか! 私ったら!
思い出すだけで恥ずかしい…!
長谷部さん…どう思ったかな…。
……でも、恥ずかしかったけど、やっぱり迷惑には思われてない気がする。向けてくれる表情は柔らかいし、声も優しかったし。
…………ううん、勘違いだよね。
“いい感じ“かも、なんて。
遠征といっても日帰りの予定だし、明日は他本丸との演練の予定が組まれているしで、結構忙しい。
浮かれた気持ちを引き締めて、長谷部さんがいなくても仕事に集中することにした。