第4章 ◆愛撫の快感 ★★★☆☆
「……昨夜とは、山姥切とのことですか」
やけに低い長谷部さんの声に、少し怖くなった。
「は、はい」
「…何があったのか、聞いてもよろしいですか」
「え?」
そういえば、長谷部さんはやけに昨夜のことを気にしている。
夜伽の成果なのかはまだ分からないけど、昨夜は確かに、山姥切さんの怪我の治りが早かった。
私の勘違いだったら悪いからまだ黙っていようと思っていたけど、何か心配をかけてしまっているなら、お話したほうが良いのかな…?
「えっと、実は……」
さほど抵抗なく話し出そうとしたところで、ちょうどそのとき、障子の外からドタドタと足音がした。
「おい、いるか。俺だ」
その声は、山姥切さんだった。
障子に写し出される影に、長谷部さんが鋭い表情でピクリと反応した。