第4章 ◆愛撫の快感 ★★★☆☆
私が必死で快感に耐える中、長谷部さんは何やら考え込んでいるようだった。
気持ち良くて我を忘れていたけれど、私はハッとして、彼の腕の中から慌てて体を起こした。
「主?」
はだけた寝衣と、長谷部さんに甘えるように絡み付いた自分の体を見て、ギョッとする。
「す、すみません…私…」
恥ずかしい…。
もっとしてほしい、なんて口走って、だから長谷部さんは困っていたんだ。
「主? あの、どうかされましたか?」
「ごめんなさい、長谷部さんを困らせてしまって…! もう、通達のとおりにしていただいたのに、私がワガママを言って…」
「そんな!」
長谷部さんは私の肩に手を添え戻して、グッと力を入れた。
「主…俺は、主の望むことなら何でもして差し上げたいのです」
「長谷部さん…」
切ない表情でそんなことを言ってもらえて、もう一度甘えてしまいそうになる。
私はそれをグッとこらえて、自分のあられもない体を見た。
…じっとりと濡れている。ここを長谷部さんに触らせて、子どもみたいにねだってしまった…。
いくら長谷部さんが優しい人だからって、こんなの嫌に決まってるのに。
「長谷部さん…今日は、もう大丈夫です。お部屋に戻って、ゆっくり休んでください」
「主…! あの、俺は、主のお力になれるなら本望です! どんなことでもして差し上げます! ふたりで高め合うことが主の審神者としてのお力になるのであれば…俺はもっと主を…」
「ありがとうございます…でも、それも今のままで十分です。長谷部さんにはもうこれ以上ないくらい頑張っていただいていますから。昨夜、少し実感できましたし」
『昨夜』という言葉を出したとき、長谷部さんの目付きが変わった。