第4章 ◆愛撫の快感 ★★★☆☆
山姥切への対抗心は主を押し倒して強引にことを進めるには十分だったが、それではだめだと冷静になった。
優しくする。主は、俺がずっと大事に想ってきた女性だ。
彼女を傷つけることはしたくない。優しくして、少しでも心地よく感じてもらいたい。
「…主、目を閉じて下さい。口付けをします」
まずは愛撫を始める前に、一度経験のある口付けから行うことにした。
「はい…」
主は素直に目を閉じて、こちらへ唇を向けた。
可愛い…。
ゆっくり唇をつけると、二日ぶりの感覚に、俺の体はすぐに反応した。
「ん…」
口付けをしながら、主の体を抱き寄せた。
ああ、なんて柔らかい……。たしかあの夜もこうだった。
あの夜は、唇がふやけるくらい口付けをして、抱き締めて……でも、今夜はそれだけでは済まない。
主の口の中を舌でかき混ぜながら、次にどうするか考えを巡らせていた。
「…ふぁ…はせべ、さん…」
いっぱいいっぱいになっている主とは対照的に、俺は口付けの傍ら、邪念にまみれていた。
もう先へ進めてもいいだろうか。これ以上の快感を主に教えて差し上げたい。
嫌がるかもしれないが、でも責任感の強い彼女はきっと断らないだろう。
「……主、失礼……」
「えっ……長谷部さん、あのっ…」
俺は彼女の着物の上から、胸元の膨らみにそっと触れた。
『待って』と言われそうだったがとても待てそうにないため、すぐに口付けで塞ぎ、聞こえないフリをした。
ああ、柔らかい……。
主は体中、どこもかしこも柔らかいが、ここはさらに、特別柔らかい……。
力を入れれば潰してしまいそうで、俺はしばらくその手を動かさずにいた。
しかしやがて好奇心には勝てず、柔らかさを味わう程度にそっとその膨らみを撫で始めた。