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【刀剣乱舞】*夜伽のお時間*【R18】

第3章 ◆甘い口付け ★★☆☆☆



突然のことに俺は体が動かせずにいたが、心臓はこれでもかというほど鳴っている。

触れるだけの口付け。
さきほどまでは、あんなに激しいものをしていたというのに。
それでも彼女からされると、この柔らかい口付けだけで、天にも昇る心地になった。

彼女はそれが済むとすぐに離れ、真っ赤な顔で俺を見た。

「すみません、勝手に……。でも、これからの夜伽の手順がどんなものかは分かりませんが、その……今日の口付けは、私はすごく気持ち良かったです。…長谷部さんとなら、いつまででもしていたいくらい」

「…主…」

「だ、だからその……これで最後だと思うと少しもったいなくて…」

彼女は触れた唇の感触を大事そうに指でなぞっている。

俺はあまりの言葉に、頭が真っ白になった。
……もしかして、俺はまだ夢を見ているだけなのだろうか。

「……ある、じ……」

俺は胸が苦しくて言葉が続かなくなった。
すると彼女は、慌ててそんな俺を障子の外へと追いやる。

「すすすすすすみません! 私、本当に恥ずかしいことばかり言ってますよね…! もう寝ましょう! お休みなさい!」

「主っ…!」


ピシャン!、と。
目の前で障子が閉じられた。


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