第17章 ◆番外編4「贈り物」
一度こういうことを言い出すと彼女は意外としぶとく、近侍長谷部がいくら断っても粘ってくる。
ついに彼が折れた。
「……苦しくなったら、すぐに言って下さい」
主はにっこりと微笑んで頷いた。
覚悟を決めた近侍長谷部は、彼女の口に股間のモノが入るよう、慎重に跨がった。
そして腰を落としていく。
待てをされていた分離長谷部も同様に、ようやく彼女のナカへとモノを押し進めていった。
「うっ…」
「くっ…」
「んんっ…」
三人の短いうめき声が、同時に響いた。
初めて主と繋がった分離長谷部は、その溶けるような密着感にすぐに病み付きになった。
彼女のナカはすでに長谷部のモノの形になっていたからだ。
彼女の表情が見たくとも、彼女の顔の上にもう一人の長谷部が乗っているためそれは見えない。
しかしそのあまりに禁忌的な絵面に、彼は理性を吹っ飛ばし、黙々と腰を動かした。
「んっ…んっ…」
「…あるじっ…あっ…あっ…」
顔の上の長谷部も、彼女の口に無理やり突っ込んでいるようなこの状況に理性が麻痺し始めていた。
すでに抜き差しを開始している。
主はどちらの長谷部の行為も受け止めて、聖母のように彼らに体を明け渡していた。