第16章 ◆番外編3「見合い」
「長谷部さん…私…」
私は自分の切ない欲求を抑えきれず、長谷部さんのたくましい体に絡み付きながら甘い声を出してねだった。
「私…めちゃくちゃにされてもいいです…」
三日も触れてもらえなかっただけで、長谷部さんが足りなくて苦しい。
嫌われたんじゃないかと心が抉られる気持ちだったのが、今ではそこを甘い疼きが埋めている。
「…主…」
「悲しい気持ちにさせてしまってごめんなさい…。もう黙ってこんなことはしないって誓います。…だから今は…私にお仕置きしていいです…めちゃくちゃにしてください…」
長谷部さんは瞳をチカチカとさせて私を見たあと、ゆっくりと私に重心を傾けていく。
「…主。そんなことを言うと、本気にしますよ…?」
狼のような瞳。
今にも私を食べてしまいそうな彼の顔に、私の胸はツンと疼き、体は燃え上がっていく。
「本気です、長谷部さん…。私は全部、長谷部さんのものですから…」
そう告げた瞬間に、私の体は畳に押し倒された。
両手首を束ね、頭の上の畳に固定されると、彼の舌が私の唇を割って口内を犯し始める。
─ちゅぅ…ちゅぱ…─
「…ん…んっ…」
気持ちいい…頭がぼうっとして、何も考えられない…。
「…もう止まりませんよ、主…このまま、めちゃくちゃにしてしまいますからね…?」
最終通告をされ、私は口づけを返して返事をした。
「はい…長谷部さんになら、何をされてもかまいません…」
「…主っ…」
唇の貪り合いは激しくなり、それだけで足の間がキュンキュンと痺れてきた。
強い力で押さえつけられていると、その痺れは増していく。