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【刀剣乱舞】*夜伽のお時間*【R18】

第16章 ◆番外編3「見合い」



あまりの衝撃に、すぐに目を開けた。
初めて、長谷部さんに口づけできないと言われてしまった。

「で…きない、ですか…?」

「畑仕事をして汚れていますので。…すみません」

違う…そんなの言い訳だ。
長谷部さんが私のお願いを断ることなんて、今までなかった。

私と口づけしたくないということ。

「……長谷部さん…」

「お風邪をひきますから、中へ戻ってください」

「…はい…」


部屋に戻って脱力した私は、絶望して何も考えられなかった。
仕事も全く手につかない。


─ちょうどそのとき、報酬のお守りが届いた。

私はすぐに任務完了の報告を出したのに、ルーズな先輩さんが報告を延び延びにしていたから、報酬が届くのがこんなに遅くなったのだ。

私は届いたお守りを箱から出して、眺めた。

……こんな状態で、受け取ってもらえるだろうか。

長谷部さんを騙して手に入れたお守り。
彼はこんなもの、欲しいと思ってくれないかも…。

そう思うと、ついに涙が溢れてきた。

「うう…うっ…ごめんなさい、長谷部さんっ…」

私は何をしているんだろう。

こんなの、審神者としても、長谷部さんの恋人としても、失格だ。

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