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【刀剣乱舞】*夜伽のお時間*【R18】

第16章 ◆番外編3「見合い」



先輩さんが“ポケ子ちゃん”と言うと、私の隣にいる長谷部さんがピクリと反応した。

そして、私にだけ、低い声で尋ねてくる。

「…何です、あの呼び方は」

「先輩さんは前から私のことそう呼ぶんです。ポケッとしてるから、ポケ子ちゃんなんですって」

そう説明すると、長谷部さんは苦虫を潰したような表情に変わり、「主のことをそんなふうに…?」と呟いた。
私は慌てて「新人のときは本当にポケッとしてたから…」とフォローしても、長谷部さんは怖い表情を変えない。

「ほら、ポケ子ちゃん早くおいで」

私を会席のお部屋へと案内してくれるみたいで、先輩さんと乱さんは振り向いて催促してくれた。

先に歩き出す彼らに、私は慌てて着いて行こうとする。

すると突然、長谷部さんに手首を掴まれ、引き留められた。そして…

─ちゅ…─

一瞬の隙をついて、口づけをされる。

「……えっ」

私は思わず立ち止まった。

慌てて前方を確認したが、先輩さんたちは背を向けて歩いているため気づかれてはいない。

「…長谷部さんっ…」

小声で注意しても、長谷部さんは何もなかったように隣を歩くだけだった。

こんなことされたら、変にドキドキする。

長谷部さんったら…。
バレちゃったらどうするつもりなの…?

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