第16章 ◆番外編3「見合い」
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すると数日後、なんと偶然にも、お守りが報酬となる新しい任務が通達されたのである。
『審神者 各位
審神者同士の交流活性化のため、月課任務に「見合い」を追加した。
任意であるが、積極的に取り組むように。
達成条件は、交付される審神者情報をもとに連絡を取り合い、会食の機会を設けること。
立会は近侍が行うこと。
報酬として「お守り」を支給する。
なお、成婚の可否は問わない』
これって…。
成婚にならなくても、お見合いさえすればお守りがもらえるってことだよね…?
一人でこっそりと通達を見ながら、私は頭の中で考えが駆け巡っていった。
長谷部さんには内緒で…会うだけなら…。
…でも…
ううん、やっぱり…お見合いはお見合いだ。
長谷部さんみたいな素敵な恋人がいるのにお見合いをするなんて…長谷部さんに対してはもちろん、本気で取り組んでいる相手の方にも失礼になる。
だめだめ、なし、だよね。
うう…でも、報酬の「お守り」にどうしても惹かれてしまう…。
これがあれば、遠征までに長谷部さんにお渡しできるかもしれないのに…。
そう考えていた矢先、とある「審神者さん」から連絡が来るのだった。