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【刀剣乱舞】*夜伽のお時間*【R18】

第3章 ◆甘い口付け ★★☆☆☆





◆◆◆◆



翌朝、私はいつもより少しだけ早く目が覚めた。
あれからなかなか寝付けなかったけれど、気づいたら眠っていた。

…昨晩の長谷部さんとのこと、まだ耳に感覚が残ってる。

─『主…それでは、俺はそろそろ戻ります』─

…昨日の長谷部さん、やっぱり困ってたよね…。
そりゃそうだよ、好きでもなんでもない相手といきなりあんなことさせられて…。

長谷部さんは優しいから何も言わなかったけど、最後、すぐに自室に戻りたいことが伝わってきた彼の背中を思い出すと、胸が痛くなった。

…好きなのは、私だけなんだろうな…。
分かってたけど…。


心の乱れを悟られないようにきちんと着物を着付けた。

つらいことがあったとしても、それは審神者の仕事に影響してはいけない。

私の力を必要としてくれる皆がいるし、それに、長谷部さんは、私が立派な審神者になれるように力を貸してくれているのだし。

…長谷部さんのためにも、審神者として、もっとしっかりしなきゃ。


「…主、お目覚めでしょうか」

長谷部さん…!

彼の声が障子の向こうから聞こえ、平静を装おうと思っていたのに、高鳴る胸は言うことをきかない。

落ちついて、落ちついて…。

「は、はい。どうぞ」

「失礼致します」

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