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【刀剣乱舞】*夜伽のお時間*【R18】

第15章 ◆番外編2「現代遠征」



宿に荷物を預けて、花岩まで続いている温泉街を散策することに。

観光客が行き交うそこは、時代を感じる建物と饅頭屋から立ち込める湯気で、雪景色の中にも温かみが溢れていた。

二人は手を繋ぎ、人の間を縫いながら進んでいく。

主は老舗の饅頭屋の前で足を止めた。

「長谷部さん。温泉饅頭ですって。出来立てを売っているみたいですよ。食べてみませんか?」

「いいんですか? 是非」

この日は長谷部も浮かれているのか遠慮をせず、主とのデートを心から楽しんでいた。

店先で売られていた色々な種類の餡が入った饅頭を、二人で分け合いながら味見をしていく。

「んん! やっぱり出来立ては美味しいですね!」

笑顔になった彼女を見ていると、長谷部の心も温かくなる。
長谷部は彼女に見惚れながら、「そうですね」と呟いた。

「私、本丸の皆さんへのお土産用に見繕ってきますね。お店の中は狭そうなので…長谷部さんはこちらで待っていてもらえますか?」

「分かりました」

主はガラス戸の饅頭屋の中へ入っていき、長谷部は彼女に目をやりながら、店先の邪魔にならない場所で立っていた。

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