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【刀剣乱舞】*夜伽のお時間*【R18】

第15章 ◆番外編2「現代遠征」




◆◆◆◆


そして遠征当日。

主と長谷部は無事に現代の花札温泉郷へと降り立った。
宿が密集した温泉街を中心に、少し歩けば川辺や滝、そして花岩に行ける自然豊かな観光地である。

降り始めの季節の雪がかすかに積もるこの日も、観光客で賑わっていた。


「寒くありませんか、主」

「はい。大丈夫です」

現代ということもあり、遠征中の二人は私服である。

主はクリーム色のニットワンピースにブーツ、紺のダッフルコート。
長谷部は白のワイシャツにベージュのセーター、黒のボトムスにグレーのコートというシンプルな装いだ。

(長谷部さん…格好いいなぁ…)

雰囲気の違う彼を横目で見つつ、主は案内所でもらったパンフレットを開く。

「花岩は温泉街のすぐ近くですね。泊まる宿も近いので、荷物を預けてさっそく行ってみましょうか」

「かしこまりました」

主はこの日ばかりはと、長谷部を先導して歩く。

「はぐれないようにしましょうね」

そう言って、彼女は長谷部の手を握った。

「主…」

手を繋いだまま、二人は温泉街を目指して歩きだす。


まるでデートみたいだ、と。二人の胸はドキドキしていた。

この日のために、主は露天風呂付きの豪勢な部屋をとっている。

審神者としての遠征だと分かっていても、長谷部との温泉旅行に心は弾むのだった。


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