第14章 ◆番外編1「猥本」
滑らかな泡が出来上がり、手にとってみると、さすがに高級なだけあって良い肌触り。
それを目一杯、長谷部さんの背中につけて…
「長谷部さん、失礼します…」
「…っ…」
長谷部さんの体がピクンと反応した。
私は手を使って背中全体に泡を広げ、滑らせてマッサージをする。
肩とか腕とか、手を伸ばしてお腹のほうまで、ぬるぬるとした泡で洗っていく。
「…っ…あるじっ…あの…」
「ふふ…気持ち良いですか?」
「…………はいっ…」
うつむき加減になった長谷部さんは、私の手が胸板に差し掛かるとさらに前のめりになっていく。
良かった、気持ち良さそう…。
本に書いてあった『湯屋ごっこ』をやってみたけど、大成功かも…。
でも、まだまだこれから。
私は自分の胸にも泡をたっぷりつけて、それを長谷部さんの背中にくっつけた。
「…っ!? あのっ、主…!? この感触はまさかっ…」
「ふふ…私の胸で洗いますね。こうすると、気持ち良いでしょう…?」
体全体を使って、胸を背中に押し付け、ぬりぬりと動かしていく。
泡が二人の体の全体に広がっていくと、私は胸だけじゃなくて、腕やお腹も使って長谷部さんの体を洗っていった。