第14章 ◆番外編1「猥本」
どんな夜伽って……。
そう聞かれると私は夜の長谷部さんを思い出して、顔が熱くなった。
だってすごく色んなことしてると思う…!
長谷部さんすごいんだもん…!
「お? 顔が赤いぞ主。いつも長谷部の奴に何されてるんだ?」
「い、言えないです…」
私は口の前で指でバッテンをつくった。
「長谷部さんに言われてるんです。長谷部さん以外の男性とは、夜の話をしてはいけないって。…長谷部さんの言うことちゃんと守らないといけないので、言えません…ごめんなさい…」
私がそう言うと、鶴丸さんと燭台切さんは顔を見合せ、頭を押さえていた。
「主…。めちゃくちゃ長谷部に仕込まれてるんだな。こりゃ長谷部はたまんないだろうな」
「はぁ…本当にね。長谷部くんが羨ましいよ…。僕実は、主のそういうところすごく好みなんだよね…」
二人はそれぞれ独り言のように呟いた。