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【刀剣乱舞】*夜伽のお時間*【R18】

第10章 ◆酔いの告白★★★☆☆



捕らえられている手首に反発する力を入れてみたものの、びくともしない。

「んんっ……んっ…」

再開した口づけにも重さをかけられ、上半身は身動きすらとれない状態だ。

それならば、と下半身をねじらせて、彼の体の下から抜け出そうと試みる。
しかし上半身を固定されるとどこにも力が入らず、ただジタバタと足を動かすくらいしかできない。

とりあえずまた顔をねじって唇から逃れ、部屋を見渡してみる。

何もない。

この部屋には、私と、私を組み敷いている長谷部さん以外には何もなかった。

どうしよう…どうしようっ…!

「こっ…こんのすけさん! こんのすけさんっ!」

ジタバタしながら叫んだのは、近くにいるであろうこんのすけさんの名前。

するとすぐに障子に小さな影が写った。

「主さま!? どうしたんですか?」

「長谷部さんが酔っていてっ…あの、山姥切さんを呼んできてくださいっ! 山姥切さんなら助けてくれるからっ…!」

私がそう言った、次の瞬間。


──バァン!

障子が鋭い音を立ててあっという間に開き、何が起こったのか把握できないまま、私に襲いかかっていた長谷部さんが一瞬停止し、私の上に崩れ落ちた。

意識を失ってる……何が起こったの……?

「おい、あんた大丈夫かっ!?」

長谷部さんの体の背後にいたのは、今呼んできてと頼んだばかりの山姥切さんだった。

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