第9章 ◆情熱合わせ ★★★★☆
「はぁっ…はぁ…だめっ…」
いきなりこんなことをされる理由がわからないまま、私はされるがままとなっていた。
長谷部さんの前髪あたりに手を置いて、抵抗しているふりは試みるが、全く力は入らない。
やがて彼は唇を離し、今度は私に、壁に手をつくよう誘導した。
「長谷部さん、何をっ…」
「主はそのまま、壁にもたれていて下さい…」
「えっ?」
私は壁に手をつきながら必死で仰け反り、後ろの様子をうかがうが、何をされるのかまだよく分からない。
長谷部さんは私の着物をたくし上げていく。
「やだっ…やめて下さいっ」
お尻が丸出しの状態となり、長谷部さんがそれに背後から触れている。
恥ずかしいっ…。
必死で逃れようとするが動けない。
恥ずかしさに耐えきれず、私は背後の様子をうかがうことをやめた。
お尻から割れ目へと、長谷部さんの指がなぞっていくが、もうされるがままで耐えることにした。
目の前は祠の壁。そこに腕、その上に自分の額を押し付け、視界は足もと以外目に入らないように下を見続ける。
「あっ…ん、ん……」
指で割れ目をなぞられてる。
続いて、それをやめて、今度は両手でお尻を固定される。
「……主、失礼っ…」
─ぬる……─
……ん?
知らない感覚が走った。
何かが割れ目をなぞった。指じゃない。
それはそうだ、長谷部さんは両手で私のお尻を固定しているんだから、手ではソコに触れられないはず。
─ぬる…ぬる…─
その感覚は割れ目をゆっくり前後している。
何……?
私はそっと、首を折り曲げて、自分の脚の間に目をやった。