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道の交わる時

第3章 探偵達の夜想曲


「え!もしかして、これって私たちの分も!?」
驚いて尋ねる蘭に安室は頷いた。
「ところで、今日来られる依頼人はどんな事件を持ってくるんです?」
「あ?そんな事お前に言ったか?」
「言わなくてもわかりますよ!」
安室はにっこり笑って言った。
「日曜日のお昼といえば、大概先生はダラーっとして競馬を見ていらっしゃるのに、今日は無精髭を剃り、きちんとネクタイを締めている。もしや依頼人はさんかと思いましたけど、先生とは知り合いのご様子ですのでこれは違う。さらにこの時間は沖野ヨーコのライブのオンエア中。それにも目もくれずに神経を研ぎ澄ましているという事は余程大きな事件ではないかと「あー!?」
安室の言葉を遮って、小五郎は叫びながらテレビのチャンネルを付け替えた。そして、早業のように沖野ヨーコのハッピを羽織り、ライトを振りながらテレビに向かって「ヨーコちゃーん!」などと叫び出した。

一連の行動に安室は目を丸くしていた。そこに蘭が説明した。
「一応録画しているんですけど、どうしても見たいって言って、依頼人との約束の時間をずらしたみたいです」
「そ、そうなんですね...」
「おじさんもブレないねー...」
「ハハハ...」


沖野ヨーコのライブが終わり、一息ついた小五郎に安室が話しかけた。
「それで、今度の依頼人はどんな方なんです?」
「あ、知らねーよ」
「え?」
「今度の依頼人は、ホームページから受けた第一号の客だからな!顔も何もわからねえよ」
「へー、ホームページなんて作ったんですね!さすが毛利先生!」
「まあな!グローバルな世の中に対応しようと思ってよ!」
「へー、おじさんすごいね」
素直に感心するに蘭が耳打ちした。
「実は、ほとんどコナン君がやったのよ」
「そうなの?」
「うん、博士に教わったって言ってね」
「ふーん...」それを聞いては密かにコナンを盗み見た。
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