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道の交わる時

第7章 ミステリートレイン


「随分はっきり言うんだな」
の言葉に、気分を害するでもなく、赤井は笑いながら言った。
「控えめに言っても気持ち悪いでしょ、見ず知らずの人に自分の情報調べられてるとか」
もはやに遠慮はない。
「まぁ、確かにそうだな」
「それで、なんで今、接触を図ってきたの?変装してるって事はあなたも結構大変な状況なんじゃない?」
の言葉に赤井は笑みを消して言った。
「坊やから君がバーボンに目をつけられてると聞いてな。君を保護しようかと思っていたんだ」
「確かに目をつけられてないと思うよ?しかも、あの人とそんなに仲良くないし」
「バーボンは君と接触しようとしているたろう」
「んー、そうかなー?」
「君というやつは...」
赤井はため息をついた。
「スコッチの妹であれば十分、プログラムの対象になるだろう。逃げるなら今のうちだ」
「プログラムって、証人保護プログラムってやつ?」
「あぁ、そうだ。あの時、スコッチを助けてやれなかった。今度は助けさせてくれ」
は赤井を見た。彼もまたを見た。
「そぬプログラムは受けない」
赤井の顔に焦りが生じた。
「後からでは遅いんだぞ」
「プログラムがなくても、自分の身は守れるよ」
「君は女の子だ。しかも相手は凶悪な事を繰り返すやつらの一味。危険すぎる」
「大丈夫よ、一人じゃないもの」
赤井はその言葉に納得はしない。
「親戚と共にいる、ということか?君の親戚はそんなに凄いのか」
「親戚じゃないよ、でもそうね、いろんな意味ですごいかな...」
は刀剣男士の面々を思い出していく内に遠くを見るような目をした。
彼らは刀剣男士の名の如く、戦うためにあるので戦闘力が凄まじい。
と思っていたのだが、個性的な者ばかりで、そういう意味でもすごかった。
昨日も、を慰めようと鶴丸が何やら画策したようだが、燭台切に叱られていたし、その前は藤四郎兄弟が添い寝と称して部屋に招いてくれた。また、次郎太刀が、こんな時は景気付けにパーっと飲もうよ!などと言い、に酒を飲まそうとして長谷部その他多数に諌められていた。とにかく凄いのだ。もっとも今は加州がいないこともあるが。
「その人がどんな奴なのか知りたいのだがな」
赤井は言った。
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