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道の交わる時

第7章 ミステリートレイン


外に出たは勢い良くドアを開けて、灰原を追いかけようとした。
「っ!」
しかし実際には、誰かにぶつかって尻餅をついた。
「大丈夫ですか?」
上から若い男の声が降ってきた。
「あぁ、はい、すみません...」
「おや、自分の非を認めるのですね。まぁ確かにドアの向こう側を確認しなかったことには非がありますが」
顔を上げると、眼鏡をかけた茶髪の男がいた。男はと目が合うと、その目を見開いた。
「...?」
「ほぅ、また会ったな」
ガラリと口調を変えた男には違和感を覚えた。
「えっと?どこかでお会いしましたか?」
「あぁ、この顔で会うのは初めてだな。君には聞きたいことがあるんだ。あの面のこととか、な」
「!あなた、あの時の...」
「ー?哀ちゃんみつかったー?」
男の言葉にが顔を強張らせた時、蘭の声が後ろからした。
「あ、蘭...」
「もう、そんなところで一人で立って、何やってんのよ?」
「え?」
が振り返ると、男は姿を消していた。
「で?みつかったの?」
「いや、なんかもうトイレ行っちゃったみたい...」
「そっか。じゃあ、手分けして探そうか」
そう言って蘭は手前の車両を見に行った。
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