• テキストサイズ

【短編集】ブーゲンビリア【R18】

第5章 不良


 目が覚めたのに、暗くて、何も見えない。うっすらと光が見える事から、目隠しでもされてるのだろうか。手と足が動かず、ただ、自分が足を開いた状態で座っており、足を閉じることが出来ない。立ち上がることも、出来ない。両手は体の後ろで固定されている。それぐらいなら、分かった。
 頭が冷静? 何かが違う。感情が、出てこない、と言ったほうがいいのだろうか? わからない。わからないけれど、もう、自分は、汚されたのか、今からなのか……そんな事も、割と、どうでもいい。固形物が薬で、それを飲まされ、拉致され、縛られている。上半身は、胸辺りが、風通しが良く、肌寒い。下半身は、お尻にスカートの感触があった。……ああ、もう、やる気満々ですね。逆に引きます。
「目が覚めたみたいだな。さて、と……首は動くから、イエスかノーで答えてね?」
 リーダー格の男の声に、私は頷いた。
「桐生奏さんで、合ってるよね?」
 素直に頷く。
「葛城信也って知ってるよね? 幼馴染……だっけ?」
 ああ……逆に、巻き込まれた系なのね……。何をしてくれているのやら。無事なら、いいけど。
「単刀直入に言うと、僕らは、葛城を傷つけたい訳。そこで、君をここまで、連れてきた。意味分かるよね?」
口の中にあった布の感触が無くなり、息継ぎをする間もなく、太くて硬くて生暖かいものが入れられた。経験が無いのに、それが何なのか、分かってしまった。汚されていく。苦しい。来ないで、助けて。相反する気持ちが出てくる。気持ち悪い。
「んぅ……んっ……んんんっ!!」
 手の拘束が外れた、と思えば、手首を掴まれ、両手に別の物を握らされる。離せないように、手の上から手を握られ、上下に動かされる。どうして、こんなことになっちゃったんだろう。私が素直に、一緒に帰りたい、て言えばこんな事にはならなかった? ご両親が生きていたら、不良にならずに、こんな連中から恨まれる事も無かった?
/ 140ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp