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【短編集】ブーゲンビリア【R18】

第11章 出会いと思い



「も、もう……らめぇ……こわ、こわれちゃうぅ」
「壊れればいいんですよ。一生、俺が面倒見てやるから」
「わ……わた、し……信也無しじゃ……いきれな、く、なるぅう」
「そうなるように、してるんだよ」

 徐々に律動が激しくなっていく。無意識に腰がゆれ、体が強張る。

「も、らめええ! いくっ! いっちゃうっ!」
「イケよ」
「あああああっ!」

 ゴムの中に精を吐き出し、二人でベッドへと沈む。中から一物を取り出し、タオルで丁寧に奏の体を拭く。綺麗にし終えると、自分の一物も整える。ぐったりしている奏の頭の下に腕をもぐりこませ、布団をかけた。

 あの日、主が開いた舞踏会当日。怪しい人物がいないかを見回っていた時、奏を見かけた。一人でジュースを飲みながら、不安そうに両親を見ている少女。しかし、ただ立っている訳では無く、足はステップを踏んでいた。余程不安なのだろう。気付けば、ずっと彼女を見ていた。そして、思わず声をかけていた。本当に気付いていなかった。
 それから、主君に思いを告げ、奏の両親へと直談判し、専属執事として仕える事が決まった。
 そう、既に、両親は知っているのだ。
 何も心配はいらない。全ては彼女の為……いや、自分の為だ。彼女を自分の物にしたいという欲求を叶える為。
 いつか、家族になる、その日まで。

~Fin~

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