第8章 授業
中のものが律動を始め、葛城の指がクリトリスをはじいた。流れるような電流が体を走る。目の前が真っ白になり、シーツが濡れていく。律動は終わらず、快楽の波が止まらない。
「あああああ!! イクの、とまんないぃいいっ!」
「奏、俺の物になれ。好きなだけイカせてやる。好きなだけ犯してやる。俺無しじゃ生きられない体にしてやる」
「なる! 私、先生の物になるぅうう!」
律動がやみ、なかからそれが出された。体がびくびくはねる。間髪入れずにさきほどより太いものが中に入ってきた。太くて固く、熱い。それが葛城のモノだと気づくまでそう時間はかからなかった。
気付けば、自分から腰を振り、葛城の背中に腕をまわしている。ゆっくりと律動が始まり、それに合わせるかのようにあえぎ声が漏れた。
「ああ、そうだ。言い忘れたが……」
「ん……なに……?」
律動が止まり、体が密着するまで葛城の体が近づく。耳の中に舌が入り水音が響いた。
「俺の物になるってことは、身も心も一生すら俺に捧げ、俺にのみイカされ、俺にのみ壊される……衣食住は俺が与える物だけを許すって事だからな?」
「衣食住って……そんな無茶苦茶な……」
「無茶苦茶?? 出来る出来ないじゃない。やれ。俺の財力と権力、甘くみんなよ? 一人の女の人生なんてぶっ壊してやるよ」
「どこの国の王様ですか」
「ああ、俺、皇族だから」
「……は?」
違う意味で頭が真っ白になった。
「俺、葛城宮冬仁(ふゆひと)親王第二王子。葛城宮信也親王。意味、わかるだろ?
皇族の嫁は国民から選ばれる。選ばれたそいつに恋人がいようがいなかろうが関係ない。強制だ」