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【短編集】ブーゲンビリア【R18】

第8章 授業



「……さぁ……な……」

それは思っていたよりもずっと悲しげな声だった。どこか遠くを見つめているようにも見える。

「女に困った事は一度も無い」

無性に一発殴りたくなった。

「だが」

それは始めて見せた笑みだった。だが、どこか寂しそうで悲しげだ。何がそうさせてるのか。自分が思った以上に、この人は何かを抱えているような気がした。

「満たされたことは一度も無い」
「私をからかうのは、満たされるんですか?」
「全然」
「じゃあなんで私なんですか!」
「足りない」
「は?」
「満たされるまで全然足りねぇよ。色気とか、胸とか、尻とか。もうちょっと成長……っ!!」

少し位ならいいかな、て思ったのが馬鹿だった。こんな人に体を差し出したくない。どんな事されてもイカせて、なんて言いたくなかった。
しかし、葛城は何故か焦った表情をしている。
その時チャイムが鳴り響いた。授業が終わったのだ。寝ようと思って寝れなかった。
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